仮想通貨売買の利益に対する課税について

仮想通貨を所持され、利益の出ている方は確定申告をどうすべきかお悩みかと思います。

そういったお悩みに少しでも享受出来るようブログを書きたいと思います。

仮想通貨の売買で所得税がかかる3つのケース

仮想通貨の売買、交換等の際に年間合計20万円以上の利益(所得)が発生すると、その利益に対して所得税がかかります。

売買、交換等とは、以下が含まれます。

  1. 仮想通貨を法定通貨(円やドルなど)に交換する方法
  2. 仮想通貨同士に交換する方法(ビットコインとアルトコイン間取引、アルトコイン間取引)
  3. 仮想通貨と物を交換する方法(ビットコイン決済でPCを購入等)

仮想通貨の売買で課税評価のタイミングは?

では評価のタイミングはいつになるのでしょうか。

現状での国税局の見解は「移動平均法」もしくは「総平均法」どちらかとしています。
ただし、どちらかを選択すると翌年から継続する必要がありますので慎重に判断して下さい。

  • 移動平均法:仮想通貨を購入する都度、購入額と残高を平均し所得を計算する方法
  • 総平均法:1年間の平均購入レートを出し、そこから総購入金額と、売却合計金額の差額(所得)を計算する方法

仮想通貨売買益は雑所得

また、日本の仮想通貨に対する個人の税金は所得税のうち、雑所得として分類されます。

雑所得は総合課税の対象となる為、給与所得等ほかの所得と合算して税率が決まります。

最大で住民税と併せて55%の税金が課される可能性もあります。

どの税率に該当するかは、以下の国税庁のページをご参照下さい。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

ちなみに、仮想通貨を売買した利益に対する課税率ですが、他国はどうなっているのでしょうか?

  • 米国:32.696 %
  • イギリス:20 %
  • ロシア:13 %
  • フランス:36.2 %
  • ドイツ:26.375 %
  • 日本:55 %

(H30.7/31時点 最大税率)

他の国と比べても、日本が明らかに高くなっています。

ここが議論の争点になっています。申告分離課税にすべきだという動きが高まっており、そうなれば20.315%に引き下がります。

ただ、現状ではこの税率のままですので変更されなければ今年度は素直に申告するしかありません。

まとめ

以上が、仮想通貨の売買で得られた利益に対する課税のお話でした。仮想通貨の売買で利益を得た方は、申告漏れのないように今から取引記録をしっかり保管しておきましょう。

次回はコインチェック事件のNEM保持者に対する強制決済の課税関係についてお伝えします。

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